ノスタルジア追想の旅 旅行記

プロローグ

ロシアの映画監督アンドレイ・タルコフスキー(故人)の作品が好きな 私と彼女は,彼の作品「ノスタルジア」(ノスタルギアともいう)のロケ地を訪ねる旅を計画した. まず,1月ごろロケ地の情報収集から始めた.書籍やネットで調べると わりと簡単に撮影場所を見つけることができた. しかし,交通手段は..というと,どこも田舎町で簡単に行ける場所でないことが判明. どうしようかと悩んでネットを検索すると,「トスカーナガイド」というサイトをみつけた. 日本語が可能で,なおかつ自動車による移動もOKということで,すぐさま予約してしまった. こうしてノスタルジアへの旅は始まったのである. 私達は8月10日から21日の予定で日程を計画した. 1年で最も暑い時期,そして料金が高い時期なのはよくわかっていたが, なにせふたりとも休みがとれなかったのだ. 彼女がパリ経由で列車の旅をしたいというので,TGVを使ってイタリアへ入国することにした. この計画が後になって大きな意味を持つとは,この時点では考えてもいなかった. あれこれ情報を集めて3月頃までに,ほとんどの日程が決まった. ロケ地として,モンテルキ,サン・ガルガノ,バーニョ・ヴィニョーニ,トゥスカーニャ, ローマを訪ねることとし,通過都市の観光と他のロケ地も楽しむ予定をたてた. 航空券などが手配できた6月下旬... その頃私は,なんとなくタルコフスキーの文献を読んでいた. ある文献を読んで,彼はパリのロシア人墓地に埋葬されていたことに気づいた. すぐにネットなどで調べたが,詳細がわからない. 「All about Japan」のフランス担当者にメールで尋ねたところ, 丁寧な返事が返ってきた. パリといっても郊外の小さなロシア人墓地だとのこと. これはぜひ行かなければ..と地図などの情報を入手して日程を変更した. ノスタルジアの場所を訪ねる前に,墓参りができるとは.. パリ経由にしておいてよかった. ロケ地を訪ねるだけでなく,彼女はスケッチを描き,私は写真と周囲の音を録音することにし, 機材を用意した.

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