ノスタルジア追想の旅 旅行記
8月18日(日) トゥスカーニャからローマへ地獄のバス移動.
朝食をホテルでとる.赤を基調とした館内. そしてニワトリがイメージキャラクタのようだ. ホテルから歩いて目的地である,バジリカ・ディ・サンピエトロ教会へ出かけた. 城壁の外にあり,歩いて15分位だった. 静かな街を抜け教会に向けて歩いていたら,どこからともなく犬が 私たちの後をついてくる.おとなしく,人なつっこい犬であった. ノンビリ歩きながらサンピエトロ教会に到着. しかし誰もいない.と思っていたら車が1台到着して,教会の中へ入っていった. 私たちも後を追っていくと,教会右側の入口が開いていた. 廃虚のような教会で,管理人のおばさんがいるだけのようだった. 中でガイドブックを買い,地下室へ.. この地下室で「ノスタルジア」の教会シーンが撮影された. 地下室は柱が何本もあり,光と影が映画の中で雰囲気を出していた. 実際見てもなる程ここを選んだ訳がよくわかった. しかし狭い!映画の中ではもっと広かったと思っていたのに.. 実は同じ場所で撮影しながら,カメラ方向を変えて広い空間のように見せていたのだ. などと撮影トリックを理解しながら,教会をあとにしてホテルへ戻った. ちなみに,オリビア・ハッセーが主演した「ロミオとジュリエット」もここでロケされたそうだ. チェックアウトの準備をして,タルクイニアへ戻ろうとフロントでタクシーを 手配してもらおうとしたが,どうもこの街にはタクシーがないらしい. タルクイニア行きバスも日曜日で1本も運行されていない. 今日はタルクイニアから電車でローマという行程を予定していたのに.. 仕方なく16時50分発ヴィテルボ経由のバスでローマに入ることにした. その間ホテルのロビーで待たせてもらうことにし,彼女は画の道具を持ち出して 街中へ出かけた. 私は連日の疲れから,荷物番をしながら,暗いラウンジの中で少し眠った. 時間が近づきホテルを出ようとすると,ホテルの主人がバス停まで送ってあげるという. 大助かりであった.近くのバーでバスチケットを買い,バスを待った. 待ち合い所の屋根からガンという音が何度か聞こえた. はじめはよくわからなかったが,城壁の上から誰か投石しているようだ. ちょうどワールドカップサッカーがあって,イタリアと韓国が試合して イタリアが負けてしまったということがあったし,私たちに対して投石している のでは?と心配した. バスが到着して,乗り込もうとしたときにも投石があり,すごくビックリした. 誰がどういう目的で投げたのだろう.静かで親切な人達ばかりだった街だけに残念だ. バスはヴィテルボをめざして走行.農村地帯を走り,1時間程でバスターミナルに到着. ここのバスターミナルも街から離れていた.次のローマ行きバスを待たねばならない. その間にバスの情報を調べた.ローマ行きとはいえ,これまたローマ北部にあるバスターミナルに 到着するみたいなのだ.そこからは私鉄を乗らないと市内に行けないみたいだ. 荷物が多いだけに疲労がどんどんたまりそう.30分ほどしてローマ行きバスがやってきたので乗り込んだ. ヴィテルボから終点ローマ・サクサ・ルーブラまでは約90分,近くに湖あり,史跡ありの街を走行しているようだ. 面白い場所もいくつか見ながらバスはローマへ近づく. 疲れたため,シャッターを押す元気もなくなっていた. ローマへ近づくと車が急に増えだし,空の色もなんとなくくすんだ感じになってきた. そしてローマのバスターミナルに到着.もう日は傾きかけていた. 私鉄線に乗り換えようとしたが,到着した電車を見てチケットを買うのを やめてしまった.落書きだらけだったのだ. タクシーをさがしたが,これまたみつからず.. バスの運転手にテルミニ駅行きバスはないかと訪ねたら,このバスに乗って 途中乗り換えろという. 落書き電車よりマシと思い,バスに乗り込んだ. そしてようやく,テルミニ駅に到着,駅近くにあるホテルにチェックインした. 移動時間は4時間,バスの乗換え4回.重い荷物を持っての移動は予想以上に疲れてしまった. 夕食と買い物をテルミニ駅周辺で済まし,予定どおりローマに到着できた安心感から バッタリ寝込んでしまった.
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